「ベジタリアンへの悪意」ではなく、「無知による過ち」

http://d.hatena.ne.jp/kawauso999/20060610ベジタリアンへの悪意に、本人からコメントをいただきました。
(もとの記事は削除したようです。)



魚しか食べないベジタリアンである友人に、こっそり鶏ガラの出汁を使った料理を食べさせて、その友人に本当のおいしさを体験させてやった、といった内容だったと記憶しています。


肉を食べないと決心している人を騙してこっそり食べさせるという行為を紹介したところ、数人の菜食者達から、嫌悪感を表明するコメントをいただいたのでした。


そしてそのご本人であるイカ氏よりコメントをいただきました。

そのコメントの冒頭では、とりあえず、お詫びの言葉が書かれています。
しかし、そのゴメンナサイは、>ベジタリアンの方々<に対して、>誤解を招く不適切な表現や、皆様を不快にさせる行為に関する記述があったことを<、謝っているように読み取れます。

他のベジタリアンの方々も僕と同意見ではなかろうかと想像しますが、ベジタリアン達に謝罪する必要なんてないですよ。
あなたが謝罪するべき相手は、あなたが騙して動物の死体から染み出した液体を飲ませた人ですし、謝罪する内容は、不適切な表現を書いたことではなくて、あなたがその方を騙したことについてであるべきだと、僕は考えます。


しかしそれは、あなたとそのあなたの友人との関係の問題であって、僕は特にあなたの行為に口を挟みたいわけではありません。
僕の書いたものを読んでいただければ理解していただけるかと思いますが、あなたの菜食に対する偏見や無知は容認しています。非難していません。
下の書き抜きあたりに注目して読んでいただけると、あなたを攻撃してはいないとご理解いただけるでしょうか? あなたと同じに、僕も>平和を望んで<います。
>いろいろな考えや感じかたがあるので、著者のイカのように感じる人もいるだろうし、感じたことを書くのももちろん自由。<
>もし自分がこういうふうに書かれたとしても<
>まあ昔の記事だし他人事なので言わない。<
>こんな人も世の中にはいるもんですね、ということを紹介したかったのです。<




「お互いをよく理解できないこと」イコール「悪意」「敵意」じゃないとは思いませんか?いいわけする気は毛頭ないですよ。でも理解がないことによってミスを犯すのは人間としてそんなに間違ってることですか?そんな考え方ってあまりにも短絡的です。<


僕はイカ氏の行為を悪意と受け取ったのだけれど、イカ氏の主張によると、悪意ではなく、「理解のなさ」だったらしい。
しかしイカ氏は人を騙してこっそりと食べさせたのですから、それを悪意と呼ばずになんと表現るべきなのか僕にはわかりません。それが良いことだと思ってやったのでしょうか。だとしたら、悪意ではなくて馬鹿と書くべきだったかもしれません。
誤って肉入りのものを食べさせたのならばそれはミスですが、イカ氏は「わざと」「騙して」食べさせたのですから、「ミスを犯しただけで悪意とするのは短絡的だ」と開き直られても、はいそうですか、とはちょっと思えません。
イカ氏の文章は一見して誤っているように見えないこともないけれど、真意としては開き直っているだけであるように読みとれてしまいます。





でも理解がないことによってミスを犯すのは人間としてそんなに間違ってることですか?< に答えさせていただくと、ミスを犯すことは誰にでもありますから、人間としてそんなに間違っているかと問われれば、そうでもないでしょう、と答えます。しかし、あなたのはミスと呼べる範疇には留まらず、我々はそれを「攻撃」と捉えています。



「動物の死体を食べる人たち」への逆向きの敵意と偏見がないとは言えないと思いますよ。

ないとは言えないでしょう。人は人、肉を食べるのは自由であると考えるように努めていますが、肉食を続けるべきではないと思ったからこそ菜食しているのですから。



そもそもベジタリアンでいることってそんなに特別なことなのでしょうか?
これが正しいと信じて実践しているのだから、特別なことと言っても良いと僕は考えます。「そんなに」とつけられれば、「そんなに特別」ではないとも思いますが。


ベジタリアンは平和主義の人が多いとか、肉を食べる人は自分が批判されると感じて逆上するとか敵意を抱くとか、それって思い込み以外のなにものでもない。
思い込みではないと思います。あなたは肉を食べるから、肉を食べないことによって起きる人間関係の軋轢を想像できないのでしょう。
もちろん肉を食べる人すべてが、ではなくて、肉を食べる人のなかには、ですけどね。たぶん、このコメントを書いたボージーさんもこう考えていると思います。



ベジタリアンとそうでない人をわざわざ区別したりする理由もわかりません。

わざわざ区別するのは僕も好きではありませんが、便利なのでベジタリアンという言葉
http://d.hatena.ne.jp/kawauso999/20051110で書いたように便宜的に使っています。
ピアノを弾く人がピアニストと名乗ったり、運転する人をドライバーと呼ぶ理由もわかりませんか?



自然に野菜中心の食生活になる。ただそれだけの話。ベジタリアンと呼ぶか呼ばないか以外、それほどみなさんと私はちがうのでしょうか?

あなたは肉も魚も食べるけれど、僕は肉も魚も食べないという違いがあります。納豆菌の培養液や畑の肥料としての魚なんかを考えると絶対に、とは言い切れませんが、「動物は全く食べない」と言っても嘘にならないように気をつけています。
だからなんなのかと思うでしょうから、もう少し書きますね。
全く食べないと、少し困ったことがあるんです。たとえば結婚式や葬式、歓迎会や忘年会、日常の飲み会など、食べるものが全く無い場合があります。
誰かの家に招かれた時に、ホストは「食べて欲しい」と考える。でも、大概の日本人は、菜食者でも食べられるものなんてすぐには用意できないし、食べることを断るのは、せっかっくの善意を無為にするようで憚られる。また、食べないことを表明したら今度は、「肉を食べなければ健康に悪いから食べなければいけない」、とか、「せっかく出されたのだから食べなさい」、とか、「野菜だって生きているのに菜食主義なんてインチキだ」とか、言ってくる人が出てきます。鶏がら入りの料理をこっそり食べさせる人までいることをネットで知りました。
僕は「食べない」で済ますのですが、その食べないことによって起る、食べる人との摩擦に、他の菜食者達は悩んでいるようです。
あなたにも、そのような経験がありますか?
菜食者はこの日本にまだ少ししかいないので、周囲に菜食者は自分だけ、というケースが多いのです。そこでブログ等を通して互いの意見や知識を交換しています。



相変わらずまるで何の理解がないと思われますか?

理解がない事を非難しようとは思いません。




私はみなさんのこと、もっと知りたいですよ。動物の死体を食べるとか食べないとか、そういうこととは無関係に。

動物の死体を食べるとか食べないこととは無関係に、どうして僕達のことを知りたいと思ったのでしょうか?
ここに集まっているのは程度の差はあるけれど動物の死体を食べない人です。
せっかく知りたいと思っていただいたので、色々と書いてみました。少しは知っていただけたでしょうか。