菜食者は小旅行で何を食べたか

仕事で東京へ。せっかく行ったからと、土日を使って友人たちと会う小旅行だった。


外食する時にでも動物の混入に妥協しない(納豆菌やアミノ酸や植物の根を食べる事や革の靴を履くことや植物の肥料に動物が使われていることには妥協しているので自分基準。肉・魚・卵・乳・蜂蜜とその汁が混ざった食べ物は食べない)ように留意しているので、食べるものがないケースもあるのではないか、と予想していた。でもその予想は外れた。
(追記:クリック⇒革製ではない靴



1日目の朝食

千歳空港内。インフォメーションでベジタリアンが食べられる料理を提供する店を聞いたが、わからないとの回答。この辺のことにも気を配ると、もっと多くの旅行者が北海道を訪れることだろう。
機内食ではベジタリアンに対応するのが世界の常識であるのに、空港の飲食施設にそれがないというのはちょっと配慮がたりないように思う。もちろん菜食者向けだけではなくて、世界にはたくさんいるイスラムの方々などが食べられるお店、というのも、空港施設の長や行政が考えに入れておいてもいいことだと思うのです。(、と、要望は伝えてきた)
何店か周ったが見つけられず、空港内の薬局にてコンビニにあるような納豆巻きを買い、屋上で飛び立つ飛行機を眺めながら食べた。
納豆巻きの中にも菜食者が食べられない添加物が混ざっている場合があるので注意。



1日目の昼食

台風で飛ばない飛行機。空席待ち。千歳空港内で朝も昼も食べることになるとは。
野菜だけのサラダをみつけたので昼食とした。
3階の「ロイヤルフードコート エアポートガーデン」にて。



1日目の夜
写真なし。
招かれたコース料理で事前に菜食の説明はしたし間に入ってくれた人も細かく文書にして送るなど、普通で考えられる以上の心遣いで努力してくれたのだけれど、さらに中間にいた人かまたはホテル側なのかはわからないどこかの誰かによって軽く流されたようだった。期待を裏切って一般の料理がテーブルに運ばれてきた。一流ホテルなのになぁ。
一品目から下げてもらって、次からの料理も不要である旨を伝えた。
大勢の料理を作る中で一人だけ違うものを無理に頼むのも申し訳ないし、かといって食べ物が違う事を理由に参加しないというのも違う気がする。
その場にはいても何も食べないのが、店側が対応してくれなかった場合の選択となる。菜食初期には何も食べない事が幾度もあったが、近頃は僕の菜食の説明の仕方もスキルアップして、料理提供者側にも気(と労力と智恵)を使っていただいて、おいしく幸せな思いをすることがほとんどだった。
隣に座った招く側の方が何も食べない僕を見て、野菜料理を別に頼んでくださった。多くの人間を束ねる力を持った人の言葉は、そうでない人よりも相手に伝える何かがある。ホテル側の対応も良く、大勢の食事の提供で忙しい中で、野菜のみの二皿が僕の前に並んだ。「野菜のみの」というと肉食至上主義の方は、なんだ野菜だけかい、と思うかもしれないが、僕にとってはその野菜のみが嬉しい。盛り付けも美しく、おいしくいただいた。ありがたいことです。骨折りいただいた方々には本当に、もう一度ありがとうと言いたい。




2日目の朝

ビュッフェ方式。
生野菜があったし、果物には大好きなパパイヤがあった。生野菜をみつけたのは他を盛った後だったので、少し多くとりすぎた。



2日目の昼

顔も知らなかったネットで知り合った人々との昼食を、「健福」にて。
食べ物もおいしく勉強になったがそれよりも、他の菜食者と会って話を出来たのが嬉しかった。聞きたいこと話したいことはまだまだあったが、お腹も心もいっぱいになった。
SOUL CAT」⇒http://soulcat.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/in_85c0.html
”ゆる”VegelifeBlog」⇒http://blog.livedoor.jp/sa2004/archives/51064681.html


参加した皆様へ
納豆をたくさん混ぜたのを見たというのは、デイリーポータルZhttp://portal.nifty.com/koneta05/03/28/01/」のことですよ。



2日目のおやつ

この日は友人(インド人)宅に宿泊。インド人3人+フィリピン人1人+日本人1人=5人の共通語は英語。
「ヂレビ」という名前の南インドのお菓子。ムングダルと砂糖を練って揚げたもので、乳製品は入っていないそうだ。インド的なあまさを久々に味わって懐かしさがおいしかった。
おやつといっても20時頃にこれを食べている。この時間でもインド人達は、まだご飯を食べ始める気配がない。
「日本人ってご飯食べる時間早いよね」、「いつもは何時に食べるの?」と聞かれたので、普通の日本人は18時か19時くらいかなあ、と答えると、それならもう食よう、と準備を始めてくれた。言わなかったらいったい何時に夕食が始まったのだろう? 今度あったら聞いてみよう。



2日目の夕食

「チャトニ」。トマト・たまねぎ・生姜・ニンニク・チリを混ぜたものだと教えてくれた。彼らは食パン、僕はさなちんからもらった天然酵母パンに塗って食べた。チャトニ、けっこう好きだ。が、せっかくおいしいからともらった天然酵母パン自体の味がわからなかった。


里帰りしていたインドから今日戻ったばかりのV。そんなときに泊りにいくのもどうかとも思ったが、実に本物のインドの味を楽しめて、彼の友人達との会食は楽しかった。久々の英語で脳がコンフューズ。
インド人のうち1人はインドでは肉も魚も食べない生活だった。家族全員がそうだった。でも、日本ではそれも難しい(日本語まだ話せない)から、今は魚は食べているという。気づかずに混ざる肉汁もあることだろう。
もう1人は「豚肉を食べるのをやめたんだ」と言っていた。豚を殺す際に生きたまま皮膚を焼いたりする映像をみたらしい。豚に限らないと僕が言う前に、もと菜食者のもう1人が、ネットからすばやくPETAのKFC鶏映像を見せていた。
また別のインド人は、いつかベジタリアンになりたいと言っていた。本心なのかお愛想なのかはわからなかったが、日本人が魚を釣っても食べずに逃がす行為について少し怒っていた。キャッチアンドリリースというもので、彼らは彼らで魚を愛しているつもりでいるのだと教えてあげると、「はァ?馬鹿じゃない?」というような顔をしていた。



3日目の朝食
写真なし。
前夜の残り物+パパッド+乾燥バナナ。



3日目の昼食

チャヤマクロビの玄米プレート。前日の健福はいかにも中華、という外見で実は菜食だったけれど、チャヤマクロビの皿は実にマクロビ的だと感じた。それを売りにしている店なのだから当たり前ではあるけれども、マクロ的とか、中華的とか、フレンチ的とか、見ただけでわかるくらいにも料理に文化がありそれぞれに独特の特色があるのはおもしろい。
料理に限らずに、人間でも何々的、ということがある。インド人的であったりフランス人的であったりする人もいたりする中で、果たして日本人的な人とはどんな人であろうと思う。(日本だけで暮らして日本人とだけ交友がある人には、この感じ方はないかもしれない。)




チャヤマクロビの「豆腐のチーズケーキ」。
モンブランや枝豆のナントカ、も食べてみたかった。満腹感はあったけれど胃袋は広がるので、後学の為に食べてみれば良かったかもしれない。
もし次回があれば料理は頼まずに、ケーキだけ4つか5つくらいを大人食い(?)してみよう。




3日目の夕食

帰宅。ベジタリアン向けのルーをつかったカレーライスが用意されていた。
家族の中で菜食者は僕が一人だけ。でも家族も家ではほとんど菜食者な食生活。
夫のために菜食者対応料理をつくってくれる妻は偉い。
偉いのだけれども味はイマイチだった。疲れていて手抜きしたのだろう。りんごジュースと豆乳と醤油で味を手直しさせてもらった。せっかく作ってくれたものに手を加えるのは失礼な気がするのだけれど、夫婦だからいいや。




せっせと移動して15人(仕事除く)と会食できた今回の小旅行。他にもぜひ会いたい友人達が何人もいたのだけれど、全員に会う時間は作ることが出来なかった、のが残念。


見知らぬ土地の2泊3日でも、全食を菜食で通すことが出来た。
「外食では妥協して少量の肉・魚・乳ならば食べる」という菜食者の方々には、押し付けではなく仲間としての友情から、妥協を止める(又は減らし)て、外食でも菜食を通す、ということを提案したい。外食は、非菜食者が菜食者の「食べる姿」「食への姿勢」を見る場でもある。「なーんだ、ベジタリアンっていったってxxxxは食べるんだ」などと思われないように・・・・・、とここまで書いたけれど、考えてみれば別に思われてもそれはそれでいいか。
上の提案は取消します。肉・魚・卵・乳を含む食品を食べるという妥協なしでも旅行が出来ましたという報告として読んでいただきたい。



東京・横浜で菜食


nelcocoさんの東京旅行1日目
nelcocoさんの東京旅行2日目
nelcocoさんの東京旅行3日目(鎌倉)


東京旅行2(札幌で菜食)

菜食主義者がインド旅行で食べたもの(札幌で菜食)http://d.hatena.ne.jp/kawauso999/20111118