ススキノ バル SPAIN SAKABA
http://www.katoshoten.jp/bar/bar_top.html
札幌市中央区南5条西2丁目サイバーシティービル1F
TEL:011-520-2381
忘年会・新年会・送別会・歓迎会・交流会・仕事関係の集まり等々、食べるものも無く過ごすのが当たり前だったけれど、今回は違った。
会を取り仕切った先輩は僕が菜食であることを知っていて、事前にお店に伝えてくれていた。
「店にはV食事をオーダーしておくが、どこまで対応可能かはよーわからん」
とメールまでくれて、なんて気配りの人なんだろう。この、よーわからん、というところ、実に外食産業におけるベジタリアン事情を理解している。
家を出る前、家族には、「何か腹に入れていったほうがいいよ、また食べないで帰ってくるんじゃないの?」と忠告されたが、食べずに参加した。すきっ腹に酒はきついので、適切な助言だ。僕の周囲に菜食者への理解と配慮が静かに拡がっている*1。
店に着くと店の人が来て、「魚介類は大丈夫ですか?」と聞いてくれた。
首を振り、「牛乳もチーズも魚も蜂蜜も、動物のモノは一切食べないんです。菜食だからとサラダを出してもらうことがよくあるけれど、実はドレッシングには動物が入ってることがほとんどなんです。塩コショウなら大丈夫です」と説明すると、笑顔でわかりましたと答えてくれた。
たぶん、菜食者と接するのは初めてなのだろうと見受けられたが、それなのに否定せずに聞く姿勢を保ちしかも笑顔だったことは驚きだった。
料理1
料理2
- サラダ、レモンと塩を添えて
料理3
- マッシュルームとフランスパン おいしかった。これに似たのは自分でもつくる。オリーブオイルにニンニクと唐辛子をいれて、マッシュルームを煮るような気分で弱火で加熱したのだろう。これにラーメンスプーンみたいな大きい匙がついてきて、輪切りのフランスパンにつけて食べる。パンに牛乳が使われていないと調べてくれた。
料理3
チャーハン 具としてレタスや漬物のようなものが入った、やや甘い味で油多目なのにべたべたしない不思議なおいしさ。これは自分では出せない味。最初卵入りのを持ってきて、僕も迷ったが、「あのーこれ卵ですか?」と聞くと、さわやかに「あっすみません」と、すぐに代わりを持ってきてくれた。
団体に提供する料理の中で独りだけ違うものをつくるお店のほうとしては、面倒くさい客だったはず。でもそんな顔は一切出さずに、誠実に丁寧にしっかりと対応してくれたのがとても嬉しかった。
店を出る時、「勉強になりました。またお越しください」とまで言ってくれて、おなかもきもちもいっぱいになるお店だった。
菜食対応料理店 ⇒ http://d.hatena.ne.jp/kawauso999/20051012
*1:家族は文句も多いけど、まあそれもあって当然だろう。外国人と暮らしているようだと言われる。うちにはちょくちょく本当の外国人が泊まりに来て、豚肉はダメとか刺身だけはチョッととか、納豆厳しいとか言うので、「彼らの言う外国人みたい」は漠然とした比喩ではなくて、本当に外国人みたいなのだろう。食事以外にも生活習慣の違いがたくさんあるので、これが毎日だと彼らとしては本当に疲れるだろう。