和武器  株式会社スノーピーク

kawauso9992005-11-10



購入店:秀学荘
価格 :2000円前後だったような
材質 : グリツプ/SUSパイプ、先端/天然木、ジョイント・ふた/ブラス、ケース付き
長さ :収納時118ミリ  使用時214ミリ


大きくなったら何になりたい?」というおきまりの言葉が好きではありません。むしろ嫌い。

この場合だいたいは、就きたい職業を訊いているのだけれど、何になる→おまわりさん、とか、→花屋さん、とか、なんていうか、おもわりさんになっちゃったその子はもう他の何者でもないのだろうか?
否、家に帰れば子や配偶者があるだろうし、趣味で絵を描くかもしれないし、毎朝公園のゴミ拾いをするかもしれない。
職業だけがそのひとの全てではないはず*1
ただ、そんな屁理屈を言っていると自己紹介も何もできないので便宜的に、「私は教師です」とか「営業マンです」なんて言うのだろう。
あくまで言葉の不便さの中で便宜的に使うだけであるのだけど、「大きくなったら何になりたい?」という質問は子供達の若い脳に、職業=その人の全人格、みたいな図式を刷り込んでしまうようで、そんなわけで嫌い。


さて、「便宜的」に僕が何者と説明しようかなと考えると、菜食者である前にバックパッカーでありたい自分に気づきました。
小さく少ない荷物をザックにつめて気の向くままにふらふら歩く、そんな生活を何年もしていたこと、そんな自分を終わりにしたつもりがまったくないことに。


荷物は少ないほうがいい。そのすくない荷物も小さいほうがいい。できればひとつで何通りにも使えるものがいい。
何日かを費やして山登りや川下りするときにこそ、荷の軽さの素晴らしさを実感できます。艇やパドルなどかさ張るものはもちろん分割式ですね。



今回ご紹介するのはこれ、スノーピークの和武器です。
バックパッカーとしての僕が愛してやまない逸品を、菜食者の皆さんにも使っていただきたい。

1・くるくるっと回して木とステン部分を分離
2・ステン部分に収納

分割式の道具にありがちな、接続不良、カチカチなったりユルユルしたりは一切ありません。とても良い出来です。

国産の間伐材だから環境を守るとかそんなこと以前に、使ってすぐ捨てるという行為に違和感を感じてしまいます。和武器があれば割り箸はいりません。*2



秀岳荘にはこの他にも、素敵な物がたくさんありますよ。
秀岳荘が遠ければ、スノーピークのページでネット販売もしている様子です。


登山愛好家の間ではスプーンやフォークのことを「武器」と呼びます。語源は不明。ネット上では、ロシア語の「ビューキ」からきたのではという声をみつけました。冬山登山ではスプーンを常にポケットにいれておくように、と僕は先輩から習いました。それで夏の間も、細引き紐でスプーンをペンダントみたいに首からぶらさげて歩いたりする癖がつきました。雪崩に巻かれて仲間やザックから孤立して埋まった時にスプーンの一本が生死をわけるのは、きっと本当だと思う。そんな時はただのスプーンが、命を奪おうとする脅威に対抗する強力な武器に感じられるのでしょう。


こことかここ、それからここなんかに画像があります。



2006年4月19日追記

ブログ「今日のSTEVE」に、興味深い記事があった。
http://ameblo.jp/camarogirl/entry-10007255864.html
おもしろい。僕もまったく同じに考えている。この記事を読んで納得したのではなくて、ずっと前からそう考えていた。
「ロス在住のグル的ヨガインストラクター、Steve Ross著の「Happy Yoga」。 ランダムに開いたページから、今日も一言翻訳付きで紹介します。」 とあるので、これもSteveさんの言葉なのだろう。僕の考え方はどうしてかインドっぽいかもしれないとは思っていたのだが、これを読んでさらにその思いは深まった。
身の回りに、日本のヨガ教室に通った経験のある人が二人いるが、ヨガの思想についてはまったく知識を持っていなかった。ヨガは美容健康体操だと信じ込んでいる様子。
今日のSTEVE」をもう少し読み込んでみよう。



マイバッグ、マイハシ、マイフロシキ、マイベントウバコ→http://d.hatena.ne.jp/kawauso999/20070728



*1:中には、仕事をとったら何も残らないという人もいるかもしれないが・・・。又は、生活と仕事が直結して、切り離せないということもあるだろう。生活がそのまま仕事に、なんてのはまたそれで素敵なことなのだろう

*2:すぐ捨てるモノ達は箸に限らない。いろいろなものが測り売りされればいいのになあ。