お願いします、ではない、こちらがお願いしたい

先日の選挙の前日、福島からの来道者一家を車で送迎している時に、選挙で「お願いします」を連呼し箱乗りしている車の後ろについてしまった。

来道して市から住宅はあてがわれても、家財が揃わず通う学校もまだ決まらず、地元に残った人たちのことを心配して眠れず、といった家族と同乗しながら見るこの箱乗り車に対して、苛立ちを感じてしまった。
箱乗り車はゆっくり走るので短い時間ではなかった。議員に協力を要請しても「選挙が終わるまでは何もできない」と言われた、という話も聞いていたし、彼らが札幌の街を見ていきなり印象づけられたのがこの箱乗りなのだと思うと恥ずかしくもあった。

「お願いします」と何を我々にお願いしているのか。きちんと働く人であればこちらからぜひお願いしたいのに。
お願いしますと連呼して箱乗りする候補者には投票したくないものだ。
しかしそうすると、投票できる対象者がなくなってしまうのかもしれないし、この候補者は当選して市会議員になった。きっと市政に力を尽くしてくれるだろうし期待もしている。僕も文句ばかり呟かず、市民としてできることを探さなければ。