落札した中国人「カネ払わない」 75%が「支持」

サーチナhttp://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0302&f=national_0302_009.shtml
【社会ニュース】 Y! 2009/03/02(月) 18:46

フランスのパリで2月25日に開かれたオークションで中国から略奪されたブロンズ像を落札したのが中国人だったと判明したことを受けて、中国大手ポータルサイトの新浪網は購入者としてカミングアウトした蔡銘超氏への賛否を問うウェブアンケートを実施している。

  同アンケートには日本時間の3月2日午後6時15分現在でのべ9万3698人が参加している。まず同アンケートでは「華人が高値を出してまで落札したことはよかったか」と質問。

  これに対して「中国への帰属は当たり前だから高値を出す理由はない」との回答が全体の84.4%に当たるのべ7万4547人に上った。このほか「中国へ戻ってくるのなら高値でも価値がある」との回答は11.9%に当たるのべ1万462人、「よく分からない」が3.7%に当たるのべ3247人だった。

  一方で「蔡氏が支払いを拒否していることをどう思うか」との問いには「支持したい」が75.4%に当たるのべ6万8825人、「支持できない」が18.1%に当たるのべ1万6569人、「よく分からない」が4.3%に当たるのべ3921人、「落札したのだから支払うべき」が2.2%に当たるのべ2053人だった。


AFPBBNews 略奪された文化遺産がオークションに、よみがえる中国人の心の傷
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2574925/3824205

【2月24日 AFP】中国・北京(Beijing)郊外にある清朝時代の遺構、円明園(Old Summer Palace)。この庭園が1860年に英仏連合軍によって焼き払われ略奪されたことは、中国の植民地化を進める列強諸国によって同国が受けた「屈辱」として、約150年たった今でも色あせることはない。

 清代の全盛期に建てられたこの西洋風の離宮を、当時の皇帝らは避暑に利用していた。1856年に勃発した第2次アヘン戦争も大詰めの1860年10月、英仏連合軍は北京を占領。兵士らはまず円明園を略奪したが、捕虜となった英仏兵らへの殺害や拷問の報復として、円明園に引き返して火をつけた。

 このとき英国軍がこの庭園から略奪した品に含まれていた2つのブロンズ製の遺物が、このほどパリ(Paris)で競売にかけられたことは、中国人の心の古傷を再び切り開くこととなった。
 
 円明園の略奪をテーマにした本の著者であるBernard Brizay氏は、「英仏連合軍が円明園を略奪し、のちに英国軍が焼き払ったことは、中国人の心には許し難い犯罪として残っている。1870年のフランス-プロシア戦争で、ヴェルサイユ宮殿が破壊され、ルーブル美術館(Louvre)が略奪され、国立図書館が放火されたのを合わせたほどの被害を、円明園はいちどきに受けた」と話す。

 この事件は中国人のみならず、フランス人作家ヴィクトル・ユーゴー(Victor Hugo)などの外国人をも驚愕(きょうがく)させた。ユーゴーは、「東洋の壮麗かつ息をのむほど美しい博物館」の破壊について、「歴史は目撃した。フランスという名と、英国という名の、2人のならず者を」と書き記している。 

 中国の弁護士らは、フランスで開催されるクリスティーズ(Christie's)のオークションに円明園の遺物が競売中止を求めて法的措置を取り、支持を得るため国民感情に訴えた。

 中国政府もこうした競売を声高に非難しており、中国外務省の姜瑜(Jiang Yu)報道官は「戦争時に略奪された文化的な品々を競売にかけることは、中国人民の感情を害し、文化的権利を侵害するばかりか、文化財に関する国際条約にも抵触する」と発言している。(c)AFP