子牛は母の乳を飲めない

僕以外の同乗者達がソフトクリームを食べるために、一緒に立ち寄った牧場。
ちょうど子牛の哺乳の時間だった。

牧場の人がバケツに入った白い液体を飲ませていると、見ていた人が「それ何を飲ませてるの？」と尋ねた。
「粉ミルクです」という答え。
質問者は納得したようで去っていった。

今度は僕が聞いてみた。
「どうして粉ミルクなんですか？」
答えは、
「お母さんの牛乳は人間がとってしまうので・・・」

子牛が飲むべき母牛の母乳を奪って飲む人間と、奪わないし飲まない人間。２種類にしか分類しないことに問題はあるかもしれないが、とりあえず僕は後者だ。

牛乳を飲まなかったところで、肉を食べなかったところで、命を救うことにはならない、と考える人たちがいるらしい。
多くの人が乳製品を購入しない選択をすれば、消費量は減るだろう。消費量が減れば、生産者は生産量を減らすだろう。
奪われる命の総量は減るのではないだろうか。

僕が主に気にしているのは奪われる命の総量よりも、生態系の円滑な循環なのだけれど、それだって牛乳を飲むのと飲まないのとではかなり違ってくることだろう。

どうして牛乳を飲まないのですか？ ⇒http://d.hatena.ne.jp/kawauso999/20070922