もどき肉を食う

肉のようで肉ではない、肉食文化にまみれてに育ちながらも努力して穢れから離れようと努めるひとのためのニセ肉。

そんなに肉を食べたいなら食べればいいのに、という肉食者の声が聞こえてきそうだけれど、しかしその言い分はちょっとおかしい。
シューティングゲームが好きなら町でマシンガンをぶっ放せばいいのに、とか、鬼畜モノエロゲを買うくらいなら本物の女をレイプすればいいのに、とか、幼女マンガを読むくらいなら本物の幼女をさらってこい、とか言うのと同じくらいにおかしい。


ニセ肉を好んで食べる人は肉の味が恋しいけれど実際には肉を食べないので、ゲームはするけれど実際には街で人を銃殺したりしない人に似ている。


本物の肉を喜んで食べている人は、街でたくさんの人々を実際に殺すのととてもよく似ていて、牛や豚やニワトリなどたくさんの動物の命を快楽のために奪っている。


快楽のためではない、生きるために感謝していただいているんだ、という反論も聞き飽きるくらいに聞いた。
でもこれも(菜食者の視点からは)変な理屈に聞こえる。
だって菜食者も健康に暮らしているのだから、動物を殺してその死体を食べることが生きるために必要不可欠だという思想が正しくはないことを知っているんだもん。


そうさ俺は殺して食うさ、と開き直る人もいるだろう。そんな人は好きだ。
僕が嫌いなのは、肉を平気で食べつつも殺す姿を見ると、イヤー気持ち悪いー、と言う種類の人。 (悲しい、ではなく気持ち悪い、と言う人。じゃあお前は、うんこを見ながらカレーを食べられるのか?と反論される可能性もある)


と、ここまでは前置き。
菜食者のみなさんは、あまり恥ずかしがらずに、ひらきなおってニセ肉を食べてもいいと思うのです。

ムスリム、肉アレルギーの方もぜひお試しを。ホームステイやなんかでイスラムの方をお招きするんだけどー、なんて時にもばっちりです。


「デイリーポータルZ」>「コネタ282 お肉をつかわない肉料理ランチ