線量計設置「文科省の契約解除は無効」 業者が提訴

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http://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/K2012072304570.html

線量計設置「文科省の契約解除は無効」 業者が提訴
2012年7月24日(火)17:32
 福島県内の学校や公園などに放射線量計を設置する契約を国と結んだ業者が不当に契約を解除されたとして、国に約3億7千万円の支払いを求める訴えを東京地裁に起こした。23日に第1回口頭弁論があり、国側は争う姿勢を示した。

 この業者は「アルファ通信」(東京都中野区)。訴状によると、同社は入札を経て、同県内の600カ所に線量計を設置する契約を昨年8月に約3億7千万円で文部科学省と結んだ。

 その後、設置を進める途中で文科省が「測定値が正確でない」などと改善を指示。納入期限を約1カ月延ばしても線量計の改良が間に合わなかったとして、文科省は11月に契約を解除した。同社は「突然の設計変更を求められたうえ、不合理な納入期限を押しつけられた」と契約解除の無効を主張している。

文科省放射線量低く見せろ」要求応じず解約になったオンライン線量計
JCASTテレビウォッチ
http://www.j-cast.com/tv/2011/11/24114166.html?p=4

ここで週刊誌の話題から外れることをお許し頂きたい。これを読んでいただいている読者の中には、11月19日(土曜日)の朝刊で以下のような記事を目にした方もいるのではないだろうか。

文部科学省は18日、福島県内の学校や公園で放射線量を計測する『オンライン線量計』を発注した業者との契約を解除したと発表した。測定精度が低く、結果の送信ができないなどのトラブルで納期が守られなかったためと説明している」(朝日新聞より)

東京新聞などは1面トップだった。この業者というのは東京都中野区にある「アルファ通信」(豊田勝則社長)で、社長は私もよく知っている。

簡単に経緯を書くと、福島の学校などに600台の線量計を設置する工事を「アルファ通信」が落札し、工事を始めたのが9月からだった。線量計を入れるカプセルの仕様が突然変更されたり、台風などもあったことで10月中旬の納期は双方了解して11月に延期した。次の納期は11月14日。600台のうち480台までは設置が完了したが、100台と少しが残ったのは事実である。文科省の契約解除の理由は納期遅れだけである。

しかし、文科省は会見で、記事にもあるように「測定精度が低く」てと計数管にあたかも欠陥があったように話しているが、これは事実とは異なる。いちばん文科省が問題にしたのは、「アルファ通信」の使用している計数管がアメリカ製であることだった。これはアメリで校正(検定のようなもの)をした国際標準の計数管である。

文科省がモニタリングポストなどで使っているのは、国内の日立系の会社の製品である。いまでは知られるようになってきたが、文科省が発表している放射線量は、モニタリングポストを高いところに据えたりして、市町村が発表している数値より低い。

子どもの背丈のところを測らないのでは意味がないという批判が巻き起こり、今回は地上50センチに設置することになった。しかし数値がモニタリングポストより高く出ることに怯えた文科省は、「アルファ通信」の線量計の数値が低く出るよう仕様変更することを強硬に要求してきたのである。

聞くところ、期限ギリギリになっても「アルファ通信」の技術者を丸一日缶詰にして、アメリカ標準ではなくここは日本なのだから日本標準にせよとの一点張りで、聞く耳を持たず。その結果、設置の仕事にも影響が出てしまったというのだ。

このことが指し示している最大の問題点は、文科省が発表している放射能の線量は人為的に操作され、低く出るようにせよとメーカー側に要求し、それを飲まなければ切るという理不尽とも思えるやり方をしていることである。「アルファ通信」側はこうした問題を含めて、記者会見を開く意向である。また、こうした官僚たちのいい分を、少しも検証することなく垂れ流す新聞にも猛省を促すつもりである


ICT甲府>(株)アルファ通信との契約解除した文部科学省 http://ictkofu.blogzine.jp/kofu/2011/11/post_90e0.html