期待はずれ インドのマックはベジタリアン対応だがビーガンは不可

菜食主義者がインド旅行で食べたものの9日目



友人宅を離れる日の朝食。滞在中のほとんどすべての食事も交通費も入場料も払ってくれただけでなく、おみやげもたくさんくれ、それら品々の説明やパッキングに時間がかかった。バスの時間が迫り、食事は慌てて食べた。写真もぼけている。
旅の荷物は少ない方が格好いい、という信条の元、僕たち親子の荷物は少ない。12泊の旅行に、それぞれデイバッグひとつで入るくらい。しかし、日本の家族に渡してともらったお土産で重くなり、結局は大きな荷物を背負って歩くことになった。自由旅行に固いスーツケースは不便なのでバックパックで。


朝食はhttp://d.hatena.ne.jp/kawauso999/20111218の村でも食べた、Poha。スパイスの尖った味が尖っておらず、実に素朴なおいしさ。日本で生まれ育った僕はこんな食べ物を食べた経験なんかないはずなんだけれど、何故か「母の味」という単語が頭に浮かんだ。僕以外はパンにジャムなど洋風の朝食。(パンには牛乳が入っていることと、インドにいる間はインドの物を食べたいと言う僕の意思を尊重してPohaを用意してくれた)


前日の買い物で買った豆腐

100% Vege Soya Masala Panir と書いてある。マサラ味の大豆チーズ。豆腐を豆腐としてではなく、チーズの代用品として普及させようとしているのだろう。高蛋白でコレステロールなしとも謳っている。おもしろいのは、マサラ味であること。
これの調理を家政婦さんに頼むと

こうなった。もっともっとカリカリにする勢いだったので、もうこのくらいで、と止めたのだけれど十二分にカリカリだった。パニールカリカリに炒める料理がインドにはあるのかもしれない。



プネーからムンバイへの移動には列車でと考えていたのだけれど、電車だけはやめて、と娘が言った。「お友達のお友達が親子でインドに行ったときに、混み混みの電車ではぐれてしまって大変なことになった。」と言って怖がる。
なんとか諭して列車のチケットを買おうと思っていたのだけれど、ここで無理をしてインド嫌いになっても困ると考え直し、やや高いエアコンバスにした。甘いかなあと思いつつ、しかし、インドに来るだけで小学生には良い体験か、あまり教育にと欲張らずに今回は意思を尊重してあげよう、と。

若い頃にインドを3カ月ほど旅行したが、エアコンバスに乗るのはこれが初めてだった。値段が違うという理由だけではなく、エアコンではないボロいバスの方が、もっとローカルな人々との接点を持てると考えていたから。エアコンバスは快適だった。通路にも落花生の殻などのゴミは落ちていないし、窓が閉まらないから布テープで目張りするとかの心配も全くなかったし、床の隙間から道路が見えるということもなかった。
3時間ほどの間、一回だけ15分くらいのトイレ&お茶休憩あり。

二人でサモサを半分ずつ食べた。赤いのはケチャップではなく、チリソース。辛さだけが尖っていて他のスパイスがあまり香らず、中はモサモサ外はガリガリ、と、あまりおいしくなかった。自分で作る方がおいしい。露店やドライブインで食べるサモサでもおいしいところのはおいしいのだけれど。


トマトディスクスも食べた。これもやはり少し辛い。豆腐にもポテトチップスにもトマトディスクにもマサラ又はチリを入れる国だ。
この他に炒った豆も食べたけれど写真なし。



ムンバイでの宿はサルベーションアーミー。安宿で汚い。トイレには糞があらぬ場所に付着していて、部屋にはゴキブリがウヨウヨ。ここに3泊しようと考えていたのだけれど、「お願い、もっといいホテルに泊まりたい」と、夜のうちに娘が言った。


3時過ぎ、遅めの昼食に店を探していたら、マックドナルドがあった。
インドのマックにはベジタリアン用のハンバーガーがある、と聞いたことがある人は多いのではないだろうか。期待して入ってみた。

奥から出てきたチーフらしき人が自信を持った顔で「Yes」と答えた。一瞬期待したけれど勘違いで、聞きなおした二回目のイエスで僕も理解した。日本語と英語ではイエスとノーの使い方が違う。
マックベジバーガーには牛乳が使われていて、インドのマックにも牛乳を使っていないメニューは無いということがわかった。(ポテトのことを聞くのは忘れた)娘だけが、マックマハラジャバーガーを喜んでおいしそうに食べた。日本でも、僕は何も食べず目の前で子供だけが食べる、という外食はしょちゅう。ここインドではこのマックが初めてだった。ベジタリアンが多いので、ビーガンに対応できるお店も多い。




暗くてわからないけれどピーナッツ。インドではあちこちの路上にピーナッツ売りが、ある者は小さな屋台で、あるものは歩道に敷いた布の上で、ある者は天秤棒かついで商っている。



夕食
昼にマックで隣に座ったおじさんが、「ビーガンのことは知らないけれど、お店でジャインフードを頼むといいよ。だいたいどこの料理店にもあるよ。」と教えてくれた。ジャイナ教徒は仏教徒よりも厳しい菜食の戒律があるからと。
2店で聞いてみたけれど、ジャインミールはなかった。隣ならあると思うよ、と言われて隣に行くと、隣ならあるよ、と最初の店を教えられた。どちらもピュアベジを掲げている店だったので、最初の店で食べた。
ピュアベジといってもやはり牛乳は使われていて、特注でギー抜きを頼んだ。料理名は忘れた。どこかの都市の名前がついたカレーだった。娘はチョウメン。インドチョウメンのややチープな味が気に入ったらしい。


食後のフェンネル。この店では混じりけのないフェンネル。今年はインドに来るために仕事をぎゅーっと濃縮してたくさんこなしてきた。僕のフェンネルたちは収穫しないまま倒れてしまっていた。来年は多めに収穫して食後に齧って楽しもうと思う。



グアバジュースが好きだ。「飲みかけではおいておかないこと」と娘に教えた。ゴキブリがいるから。北海道の家庭にはゴキブリがいないので、娘はゴキブリが気持ち悪いということも知識でしか知らない。