囚われの鮭

昨年秋に撮影した動画。

この動画をみて何を思うかは、人により違うだろう、と川を泳ぎ魚を見ながら思った。

川で泳ぐ魚を見たことが無かったり見慣れない人は、魚に親近感なんて持っていないだろう。単に食べる対象でしかないかもしれない。そうであれば、おいしい鮭の刺身やムニエルや石狩鍋を想像して、口中の涎が増えるだけかもしれない。

川でよく遊ぶ僕の仲間たちは、みんな肉も魚も喜んで食べるけれど、この鮭たちを見て湧くのはきっと憐憫の情だろう。彼らは川にあがった鮭がおいしくないのを知っているのでもちろん食欲は湧かないし、川の通行を阻害する人工物を誰よりも嫌っているので、単に趣味ではなく命の行動として溯上する鮭たちが、人間の罠にはまって囚われることに憤慨する。孵化場で搾り取られて子孫を残すことに同情し、せめてこの半分でも上流に逃れ、自然産卵してほしいし、自然な状態で産卵できる状態に川があってほしいと切に願っている。

このブログに訪れる人の多くは菜食者だったり、菜食者的だったりだろうけれど、その多くはきっと動物に対して人間に抱くのと近い親近感を持っている人たちだろう。つまり、単に健康だけが理由でベジタリアンになった、単に環境だけでベジタリアンになった、という少数派のことではなく、アニマルライツまではいかなくとも、残酷な屠殺の動画を見て食べられなくなった人たち。その人たちはどんな感想をこの動画に抱くだろう?


余市川(札幌で菜食)→http://d.hatena.ne.jp/kawauso999/20090926
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川流れ動画(余市川)
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