菜食は怪しい宗教

動物を食べないと伝えると、「宗教?」と思う人が多いみたい。

時間があって聞く耳をもっていそうな人には概ね下記のように説明します。


牛を食べない、豚を食べない、と聞くとびっくりするかもしれないけれど、実はあなたも犬や猫を食べません。
猿やイルカも食べないかもしれません。
どうして犬や猫を食べないのですか?
犬は食べないのに豚は食べるのならば、犬と豚の違いはなんですか?
普通は食べない、というのならば、その普通の基準はなんでしょう?
現代の日本という限られた時間と地域の中の普通という基準に、皆が盲目的に従わなければならないという決まりはありません。
例えば競馬の騎手は馬肉を食べないでしょう。菜食者は、「犬を食べない」を少しだけ拡大して、豚も食べない、牛も食べない、ニワトリも食べないと、つまり、食べると食べないの線引きの位置を少しずらしただけなんです。


と、こんな内容のことを口語でジェスチャーつきで話すと、けっこう納得してくれたりする。

さらに、「もっと考えをつきつめていけば植物の命も殺さないフルータリアンだとか、インドの思想で葉を食べる段階、霞を食べる段階、そして極めつけは絶食にいきついたりもする。僕の場合はそこまでいかずに、線は、動物と植物の間にあるんです」、と話すことで、動物を食べないのが極端だと思っていたのが実はもっと向こう端があって、単なるダイエタリービーガンはそれよりもうちょっと近いんですよ、と遠いのではなくて実はもっとあなたに近いということをさりげなくアピールしたりもしています。(効果は不明)






さてしかし、宗教?、と疑問に思われるのは当然だとも思います。

世の中には怪しい宗教や、宗教じゃありませんと言いつつもほとんど宗教のようなもの、それから、健康食品ビジネスにヒーリングビジネスなど、壷を売るマルチ商法とそっくりな商売が横行していて、うっかり足を踏み込めばかなり大変な目にあうということを皆が知っています。


例えば、「気で治療してあげます、電話で遠くに気を送ることもできます3万円です、講習を受けたらすぐに気を使えるようになります、初心者の講習は8万円です、講習にランクがあって上に進めばあなたも他人に教えて金をもらえます、もちろん宗教ではありません、外国で健康保険適用です。」、なんていうインチキ商売が横行しているのだから、菜食という聞きなれない思想にも警戒し敬遠してしまうというもの。


インチキ商売は常にギリギリの線に身を置き、ありがとうと聞かせた水の結晶写真で儲かっている人のように反証実験による科学からの反撃から逃れつつ、盲信者達を囲い込んでうまい汁を吸う。




僕は、宗教を嫌いではありません。人が祈る姿は美しい。でも、インチキが嫌いです。祈る人を騙す人がなんと多いことか。